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感染制御・検査診断学

教室員紹介

プロフィール

氏名研究補助員 新井 和明
出身大学北里大学衛生学部化学科
出身地埼玉県所沢市
専門分野臨床微生物学、血清学
所属学会、
臨床微生物学会
感染症学会
化学療法学会
環境感染学会
専門医など臨床検査技師
認定微生物検査技師
ICMT
埼玉県職員として病院、保健所と検査業務、行政を長期間経験。08年4月に着任。

研究テーマ

・マクロライド耐性A群溶連菌の耐性遺伝子と病原遺伝子の検出

研究内容

 A群溶連菌は咽頭炎、猩紅熱等小児感染症の起炎菌の中で極めて重要である。また劇症型A群溶連菌感染症は壮年期から高齢者にかけ、免疫機能低下時に極めて重篤な経過をたどる場合が多い。近年A群溶連菌は第二選択剤であるマクロライドに耐性をもつ菌株が増加し、その耐性遺伝子ermB遺伝子は23SrRNAのメチル化に関与し、mefA遺伝子は薬剤排出膜蛋白の働きに関与し同菌に対し耐性を発現する。それらの遺伝子はトランスポゾンにより伝搬するためそれらを検出することも試みる予定である。その他A群溶連菌は病原因子としてストレプトリジン、ストレプトキナーゼ、発赤毒素等を産生し宿主の病態に多彩な影響を与える。第一に細胞組織間結合物質であるフィブロネクチンに結合するタンパク質であり、このFn結合蛋白こそが組織侵入因子であるといわれているが、より複雑な機構があり、宿主側の要因も無視できないと思われる。今後それらを含め解明することに目指していきたい。